【ギーッ】



手紙を読み終えても涙は止まらなかった。


そこへ急に部室のドアが開いた。



『陽菜。』


ドアを開けたのは桐ちゃんだった。



どうしているの?


私のほうじゃなくて、夏希のほうに行きなよ…。



『手紙、読んだ??』


私の隣に座った桐ちゃん。



私は桐ちゃんの顔を見ようと思ったが、涙で見えなかった。



「読んだ…よ。」



『そっか…。』



桐ちゃんはそう答えたあと、黙ってしまった。


桐ちゃん、何考えてるの??


どうして喋ってくれないの?