手紙を開くと所々、字が滲んでいる。


もしかして桐ちゃん、泣きながら書いたの??


そんなことを考えると胸が苦しくなった。



手紙を読んでいるうちに自然と涙が溢れてきた。


便箋に涙が落ちる。


ねぇ、桐ちゃん。


涙でよく字が見えないよ。



どうして…



どうして…



どうして教師失格なんて言うの??


人が人を好きになることは仕方ないんだよ。


前にも似たようなこと言ったでしょ?



ねぇ、桐ちゃん。



そんなのおかしいよ。


無責任過ぎる。


私には桐ちゃんの言ってることが理解できない。


理解なんてしたくもない。



ねぇ、桐ちゃん。



行かないでよ…。


遠くになんか行かないでよ…。


ずっと、ここにいて……。