”陸、お前とはいいライバルだったよな。


俺は教師で大人なのに、陸に対抗心燃やしまくってた。

ホント、おとな気ないよな。


そこは笑って流してくれ。


でな、陸。

これはみんなの手紙に書いてあるんだけど、
俺、今年で







この学校からいなくなる。


まあいろいろとワケがあってな。


だから、夏希のこと頼む。


本当はお前に頼みたくないけど…(笑)

あと、このことは絶対に口外しないでほしい。


とくに夏希にだけは言わないでくれ。


じゃあ最後に。


陸、いい女見つけて幸せになれよ!!


3年A組担任 桐島 龍貴”



『ふぅ~』


俺は大きな溜め息をついてイスの背もたれに体を預ける。



陸の手紙はこれで終わりだ。



陸、元気で頑張れよ。



近くで応援してやれないけど、遠くでお前にエールを送ってるから。


じゃあな、陸。