ポツリと小さい声で言うと、私の手首を見て悲しそうに眉を潜めていた


…ズキン…


―だから見せたくなかった


悲しむ貴方を見たくなかったから―


ホント不思議だった


初めて会ったのにそんなこと思うなんて


「大丈夫よ、ホントに。だから気にしないで」


彼にこれ以上悲しい顔を見たくなくて安心してもらおうと笑ってみせると


彼は驚いた顔をして私を見た