「私、隼人の事嫌いなんかじゃないよ」


「真奈…」


「由佳と隼人の関係が気になって…もしかしたら隼人は由佳と付き合ってるんじゃないかって思ってたから…」



私たち…ただ誤解してただけなんだね…。


ただ誤解してただけなのにすごく離れてしまったんだね…。




今日の喧嘩は健二が原因だった。


俺は玄関から出て散歩に行こうとした。


健二は俺の家と真奈の家の間くらいに立っていた。


俺は健二のことに気が付いていたけど…。


そのまま行こうとした。


突然健二に腕を掴まれて


「真奈、俺のことだぁい好きって言ったぜ」


と言われた。


いきなりの事で訳が分からなかったけど


単なるノロケと知り手を振り切ろうとした。


あいつはにやにやと嫌な笑いを浮かべていて…


「お前、あいつのこと好きなんだろ」


って言ってきた。


確かに好きだけどもう真奈のことは忘れて幸せに


なって欲しいから首を振ったんだ…。


なのにあいつは…忘れようとした真奈の話ばかりをしている…。


気がついたら殴りかかってて…


それで警察に補導されるほど大事になってしまった。