「内江(うちえ)に飯田じゃん!」


誰かが私たちを呼ぶ声がした。
この声は…


「たっ、高峰くん!」


私は高峰くんから
話かけられた事に驚いていた。

「ちょっと~高峰!
私の事ついでみたいな
言い方しなかった?」

「ひぇ~飯田はやっぱり
怖えな~」

「ひっ、ひどっ」

「舞子、落ち着こうね」


私もこんな風に高峰くんと
話せたらなっていつも思う…


「優一、朝の登校中に
何してるんだよ~」


「おっ!
恭矢(きょうや)じゃん」


高峰くんが話してる
この人は、久野(くの)恭矢くん。
久野くんも中学校からの
付き合いで、高校も一緒。


「あ~久野まで一緒だなんて…」

「ちょ、舞子!
そんな事言っちゃって!」

「なっ、なんだと~
じゃあ、今から学校まで
競争な!」

「挑む所よ!」


「あの~」


――ビューン!!


2人はものすごい勢いで
行ってしまった…
学校っても…
もう、目の前なのに…

よくよく考えると…
私…高峰くんと2人っきりじゃん!!