私たちは順調に愛を育み、交際して3カ月が経った頃、突然お母様に呼び出された。
「美華?清掃員の南優介と交際してるって本当かしら?あなたの部下がそう噂しているわよ。」
「…お母様、私の恋愛は私が決めてもよろしいですよね?」
「何を言っているの?あなたのことは恋愛でも何でも私に決定権があるのよ」
「他のことはなんでも言うことを聞きます。だけど優介だけは…」
「『優介』?どうしてしまったの?美華。あなたはそんな意地汚い子ではなかったでしょう?」
「私はもう子供ではないわ。私、優介と結婚します。」
「…あなたにはがっかりだわ、美華。」
「…すみません。」
「今なら許すわ。あなたは藤堂家と南優介、どちらを取るの?」
「私は…」
「美華は俺のだよ」
優介が、私の前に立った。
「あなたね、南優介。」
「あぁ。美華の母さん。や、お義母様。」
「美華、優介さん。あなたたちきっと後悔する。私を、藤堂家を裏切ったことを。」
「行こう、美華。」
優介は私の手を引いた。
そして二人で走った。
お母様は叫んでいた。
「許さない」
って…