私の名前は藤堂百合華。



由緒正しきお嬢様、藤堂家の末っ子。



でも、私は3人のお姉様とは、お父様が違う。



お母様は若い頃、お姉様たちのお父様、藤堂一(トウドウハジメ)と、私の実の父、榊原翼(サカキバラツバサ)の2人交際をしていた。



榊原翼はそのことを知っていたが、それでも藤堂華子を愛していた。



彩華お姉様が生まれ、しばらく経った頃、私ができてしまい藤堂一に浮気がばれた。



怒った藤堂一は、榊原翼を殺した。



藤堂一は逮捕されたが、藤堂華子と離婚をしていなかったため、藤堂家の全てを藤堂華子に捧げることになった。



榊原翼は死ぬ間際、病院のベッドで藤堂華子に囁いた。



『生んでくれ。そして、幸せにしてくれ。』



その言葉を最後に榊原翼は息を引き取った。



そして私、藤堂百合華が生まれた。



自分のせいで榊原翼を殺してしまったと藤堂華子はいつも自分を責めた。



そしてその分、私をたくさん愛して下さった。