私の名前は藤堂彩華。



由緒正しきお嬢様、藤堂家の三女。



お母様は私を生まれた頃から厳しく教育してきた。



勉強も見た目も内面も、お母様の望み通りの子で居ようと、頑張った。



確かにお母様は厳しかった。そして怖かった。



だけどそれでも、私はお母様が大好きだった。



「彩華は私の一番の自慢の娘よ」



お母様は、私にいつもそう言っていた。



『一番の自慢』その言葉がすごく嬉しかった。



だから頑張った。



私が失敗するととても厳しく怖いけれど、私が成功すると微笑んでいつもの言葉を言ってくれる。



お母様のために頑張ろうって思えていた。