夜
「やあ、華子さん。」
「こんばんは、総一郎さん。」
「こんばんは。藤堂麗華と申します。」
「君が麗華ちゃんか。写真の通り可愛いね。」
「ありがたきお言葉。」
「総一郎さん、こんな高そうなお店、いいんですの?」
「あぁ。もちろんだよ。華子さん、麗華ちゃん、気に入ってくれたかな?」
「とても素敵ですわ。ねぇ麗華?」
「はい。」
再婚相手の総一郎さんはとてもいい人だった。
優しくて、気配りもちゃんと出来ていて、完璧なgentlemanだった。
そして、再婚1ヵ月も前になると、総一郎さんは頻繁に藤堂家に来るようになった。