桜が舞う頃、豪邸がたくさん並ぶ土地の一つの家で、一つの事件が起きた。



被害者は藤堂華子(トウドウハナコ)、45歳。



何者かにナイフで背中を突き刺され、病院に搬送された。



容疑者は娘4人。



1人目の容疑者、南美華(ミナミミカ)、25歳。



家族の反対を押し切って結婚し、主人と2人で暮らしていた。



ところが母の藤堂華子に放火され、家は消滅。





2人目の容疑者、藤堂麗華(トウドウレイカ)、20歳。



母、藤堂華子の再婚相手に言い寄られていた。



そしてその再婚相手は数か月前に殺され、藤堂華子は藤堂麗華が殺したと思っている。





3人目の容疑者、藤堂彩華(トウドウアヤカ)、18歳。



小さい頃から英才教育を受け、藤堂家でも一番厳しく教育されていた。



交際禁止、勉強以外は何もしてはいけない。



母、藤堂華子の言う事は絶対服従だった。





4人目の容疑者、藤堂百合華(トウドウユリカ)、15歳。



藤堂家で唯一、自由に暮らしてきた。



厳しく教育されなくても完璧なお嬢様。



母、藤堂華子の望み通りの子だった。