透き通る毎日。

いつもと変わらぬ日常
廊下
階段
校舎...

校庭で運動をしている男子に
ついつい目が行ってしまう女子。

そんななか私は転校してきた。


2012年6月。
中途半端な季節。

いじめに耐え抜いてきた高2の夏。

ここ美原高等学校にやってきた。



あいにく親は仕事で私一人だった。
校内に入ると可愛い女の子.かっこいい男の子がうろついている朝だった。



私はとりあえず校長室を探した。


初めての場所。マップのない中分かるはずのない校長室を探して5分...。

どんっっ


「「っ―――――!!!」」

「あ..ごめん。大丈夫?」

「あ.はい。すみません。」
「おはよう!」
「....お...はようございます...」
「あのーんっと―――見かけない顔だね。何年生?」
「今日からここの学校に通う二年生です。校長室探してて...」
「お!なら奇遇だね。俺もだから一緒いこ!」
「ぇああぁぁああ!!」
男の子は私の手を引っ張ってく...。
「そういえば名前は?」
「橘...橘 栞奈」
「いい名前だね。俺は悟.結城 悟っつんだ”!よろしく。」

これが君との出会い。


私は知らない男の子に腕を引っ張られた。
おはようって言われた。
喋ってくれた。
名前呼んでくれた。
いい名前って言ってくれた。

嬉しくて息が詰まって死にそうだった。