「今からご飯?」


教科書を出しながら問いかけると、瞬は頷いた。


「大道くん、食べるのやめなさい」


授業が始まり、5時間目の数学の、おばちゃん先生が注意しにくる。


チラッと見ると、ちょうど食べ終えたのか水を一口飲んでいた。


「あとで、ちょっと来なさい。
 …って、最後まで話を聞きなさい!」


瞬は机にうつ伏せて、寝る体制に入る。
頭の上からガミガミ怒る先生の話は、全く耳に入ってない。

先生は溜め息をつくと、授業を再開した。