「やわらかい枕」


ケラケラ笑うと、頭を叩かれた。


「重たい頭やなぁ、何キロですか?」


「しばいたろかっ」


腰をつつくと、「すいません」と謝られた。

チャイムが鳴り、龍以外の4人はそれぞれの教室に向かう。


「龍くんと、前より仲良いやん?」


階段を下りる途中、夏希は彼女の肩に手を置く。

笑顔で頷くと、夏希も嬉しそうに微笑んだ。


「ギリギリセーフ?」


チャイムが鳴ったと同時に教室に入り、席につく。


「セーフ、セーフ」


瞬はすでに席についていて、パンを頬張っていた。