梓紗はケラケラ笑いながら、瞬を見る。


「ガキやなぁ」


バカみたいに、はしゃぐ瞬。
ボソリとささやくと、彼は梓紗に向かって紙飛行機を飛ばした。


「梓紗よりは、マシ」


オドオドしている担任をよそに、2人で紙飛行機を飛ばす。
クラスメートからの視線は、クラスが替わっても…相変わらず痛いまま。

でも、そんなことは気にならなかった。


「てか、今まで会わへんかったのが不思議」


「階違うかったしな。
 お互い、あんま学校来てないし?」


「それは瞬だけな」


HRが終わり、ぞろぞろと教室から生徒が出ていく。