『う〜ん、じゃあ、まず、お前からな。』
吉川がトップバッターに任命したのは………三田村だった。
一瞬、嫌そうな顔をした三田村だったが、椅子をひいて立ち上がった。
『南中出身の三田村裕翔です。これからよろしくっ!』
三田村は、そう言ってニカッと笑った。
『よし、三田村だな。じゃあ、次、お前。』
そうこうしているうちにオレの番になった。
『じゃあ、次。松田。』
吉川の言葉を聞いてオレは立ち上がった。
『南中出身の松田宏樹。三田村とは、小学校からの腐れ縁。…三田村は、ウザイからあんまかかわらんことをすすめます。』
オレがそう言うと、
『松田〜、余計なこと言うな!!』
三田村からすぐさまツッコミが入る。
そんなオレらのやり取りでクラス中から笑い声が響いた。
『…あと、今の目標は、中島英介くんと友達になること。よろしく!』
そう言った瞬間、
『ぷっ。』
藤条が吹き出した。
小刻みに肩をふるわせ、笑いをこらえている。
『…は?』
三田村は、唖然とした表情を浮かべていた。