「……。」



開いた扉から出てきたのは、なんと、中島英介だった。



どうやら、新入生代表の挨拶のことで、先生と話し合いをしていたようだ。




中島に続いて担任だと思われる40代ぐらいのいかにも体育会系の男が入ってきたのを見て、オレは、そう感じた。





『よ〜し。みんないるな?』





中島が席に着いたのを見計らって担任と思われる男が声を張り上げた。





『オレは、今日からこの1年2組の担任になった、吉川伸吾だ。よろしくな!』




担任…吉川は、そう言って、ニカッと豪快な笑顔を見せる。




…うわぁ、暑苦しそうなヤツだな。



内心、げんなりしているオレ。




『じゃあ…まずは、おまえらに自己紹介でもしてもらうかな…?』




そう言って、吉川は、クラス内を見渡した。





ちなみに、この神城男子校は、一学年、3クラス制。そして、1クラスの人数は、30人ほどの学校だ。





…自己紹介とかダルいな。




オレの周りのヤツらもそう思っているらしく、一瞬、嫌そうな表情を浮かべた。