「はぁ!?何でだよ!?」
「決まってるでしょ、
私達の中で1番、
あずっきーと仲いいのは、大くんでしょ?
自己紹介なんかしなくていいじゃない!」
確かに、私、デカ男くんの事
知ってるし
「じゃ、自己紹介も済んだことだし、
そろそろ帰りましょうか、時間も時間だし」
「そうだな、飯だ飯ー、
じゃな、大地、小豆ちゃん、奈緒姉!」
「ええ、またねー」
「あずっきー、学校でね!」
「じゃ」
みんなはぞろぞろと帰っていった
「はあ、嵐が過ぎたわね」
突然現れて、
突然消えていってしまった・・・
まさに嵐
「ちぇ、何だよ何だよ」
こっちはこっちでキレてるし
「ま、そういう事よ、大地」
「何だよ、奈緒姉まで!」
・・・そ、そうだよおお!
「デカ男、奈緒ちゃんって
兄弟だったんだよね!?何で!!」
思い出した、
今日、病院で言ってた事
第一、奈緒ちゃんの苗字は空野だし・・・
デカ男くんは大野だし・・・
「奈緒姉の苗字は仕事用だよ、
本名は俺と一緒の大野」
・・・唖然
私が奈緒ちゃんと出会ったのは、
実に私が5歳のとき
10歳の奈緒ちゃんと出会った
奈緒ちゃんのお父さんは
この警察署の1番のお偉いさん
だから奈緒ちゃんはもう10歳のときに
ここの指揮官として正社員同然だった
私が5歳のときにここへ来て
奈緒ちゃんがお姉さんのように
私を可愛がってくれて、指導してくれて
今に至る・・・
って事は、私とであって10年間
奈緒ちゃんは
私に弟の存在を教えては
くれてなかったと言う事・・・
「奈緒ちゃああん!
何で教えてくれなかったの!」
何かとてつもなく
自分の中で悔しさが滲む
「だって聞かれなかったし」
コロッとして奈緒ちゃんが答える
なにそれええ!
とちょっと心の中で反撃
「ま、そういう事だぜ、
お前が今まで慕っていた指揮官は
俺の姉だったって事だよ」
この意地汚いデカ男と私のお姉さん、
そしてお母さんのような奈緒ちゃんと
血が繋がってると思うと
ちょっとショック・・・
「あぁああ!
鈴可から預かった書類、
早く幹部に届けてこなくちゃ!」
「あ、ここの警察のお偉いさん、
イコール長官ってのは俺達の親父な」
え、長官って警察庁長官さん・・・?
それって一番偉い人じゃん!
「じゃあ、私行って来るね、
でもって帰るわ!おやすみね!
あ、後、大地、
間違っても小豆を襲わないように!じゃ!」