「宮城君好きです!」
「毎日五月蝿いよ。飽きないわけ?」
スタスタと歩いていってしまう同じクラスの宮城圭介君。
そんな彼を見つめるだけの私、西野莉奈。
毎日毎日告白しているようなものだけど、宮城君は華麗なスルーを繰り出す。
うう……冷たい……。
女子には冷たくて、あまり人気のない宮城君。
だけどすっごく長身でかっこいい。
茶色い髪もふわふわだし、顔ちっさいし、鼻筋通ってるし、二重だし。
しかも実は頭がいいって言うね。
神様、二物を与えないのは嘘だったんですか。
これで優しかったらモッテモテのモテ男さんなのに、勿体無いよね。
いや、私だけが知ってればいっか、うん。
そうポジティブに考えて、私は教室へと足を運ぶ。
ガラガラっと扉を開ければ、私の親友である新海明希が呆れたように私を見ていた。
「なんだい、明希さんや。」
「いーえ? よくあんたも飽きないなあと。」
飽きる? 一体何に?