目を開けた先に居たのは、背の高い男の人。


飛んできたサッカーボールを、胸に当てて落とし、足でボールを支えていた。


凄い──


まるでヒーローみたい…



『大丈夫?』



その人はボールをサッカー部の先輩に、綺麗に一直線にパスした。


サッカー習ってるんだ。


きっと。


こんな技術凄い。



「うん」



その人は私の返事を聴いて、笑って去って行った。