『おっ、来たな』



光舞は家の外で待っていてくれていた。


おかげで迷わず来れた。



「光舞!」



自転車を止めて、私はすぐ光舞の所へ行った。


もうバケツに水が入ってあり、花火が用意されていた。


しかも、思ってたより沢山だ。



「なんでこんなに花火が?」


『あぁ、なんか兄貴が祭りでもらってきたらしく、俺はやらないからお前にやるって』



光舞は花火を1本持ち、火を付けた。


綺麗に橋を駆けるように、カラフルな火が舞った。


花火はいつみても綺麗だ。


子供の時から変わらず、綺麗な輝き。



『珠蘭?』



光舞は私に、光舞がやっている同じ花火を、私に渡してくれた。


火を付けると隣の光舞と同じ輝きが放った。



「綺麗♪」


『だよな♪』



光舞はまるで子供みたいな無邪気な笑顔をした。


いつもはそんな顔なんて、決してしないのに。


やっぱり和む。