確かその日は県大会の日だ。 皆が今まで練習してきた実力を精一杯出す日。 なんでそんな日に… 『あっ、いたいた』 遠くから声がし、振り向くとそこには鈴空がいた。 光舞は私の肩を、ポンっと叩き鈴空の所まで走っていった。 『珠蘭も早く♪』 鈴空が手招きをして、温かい声で私を呼んでくれた。 「うん!」