「ち、ちょっと」


「志織、どうしたんだ?」


お父さん


「社長がどうのこうのって」


……ッ!


後ろから抱きしめられてる。


「志織?」


「あ、は、はい。あのね、別に会社に迷惑かけてないから…お父さん達に怒鳴り込みに行くわけじゃないから」


「クッククク…」


背中に頭をくっつけて、笑いを噛み殺してる。


「じゃあ」


「あ、あの~そ、それがですね…」


ほんとに察してよ。


「け、け、結婚の挨拶に」


「……」


お父さん…黙っちゃた。


「えっぇぇぇ…」


お母さんの大絶叫が聞こえる。


社長は我慢が出来ないのか、部屋に入って大爆笑してるし。

はぁ~


もう、ヤダ。