「いくら何でも一日では無理です」


今のマンション、6年間も住んでるんだよ。


「チッ じゃあ、毎日ちょっとずつ運べ。デカイのは休みの日に運んだらいいから」


毎日ちょっとずつって…


「あの~」


「ん?」


「いつから一緒に住むんですか?」


「お前は馬鹿か!今日からに決まってんだろ」


き、今日から?


う、嘘でしょ?


「ん、何、目を剥いてるんだ」


そ、そりゃ目も剥きます。


「社長、ど、同棲するんですか?」


「同棲って、すぐ結婚するんだから、一足早く同居しても問題ないだろ」


い、いや問題あると思うんですけど。



朝御飯を終わって、まだ話し合ってるけど…


ほんとにどうしたらいいのよ。


「あの、社長」


「ん?」


「そ、そんなに急に一緒に住んだらですね」


「ん?」


「い、いやぁ、その…やっぱりですね」


「辛気くさい。お前は何が云いたいんだ?」


あ~キレかけてる。


「だから、結婚する前から一緒に住んだりしたら、親にばれたら『ふしだら』って怒られます」


「ふしだら?」