ホテルに戻ってフレンチレストランへ



シャンパンで


「乾杯」


うん、美味しい。


シャンパンの泡が喉と鼻を擽り…贅沢な時間


「本当に楽しかったです。席も凄くいい席で」


前から7列目のセンター


「恭介さん、チケット取るの大変だったんじゃないですか?」


「ん?大したことない」


「……」


いや大したことあると思うけど


「ん?」


此処は何も云わない方が。


「本当に素敵でしたね。やっぱり『ロミオとジュリエット』は永遠のラヴストーリーですね」


「そうか?単なるませた馬鹿なガキなだけだ。もうちょっと頭を使えばいいものを」


「……」


恭介さんと『ロミジュリ』は語り合わない方がよさそう。


だけど恭介さんにかかったら天下のシェークスピアも散々だわ。


あまりロマンチックな物は解さないのかしら。


でも本人はロマンチックなとこあるんだけど。