「どうした?」


私がじっと見つめていたのを感じたのか怪訝な顔で


「何でもないです」


「ん?」


「やっぱりいい顔してるなって」


「ホントに馬鹿だな」


「な、何で馬鹿なんですか?せっかく褒めてるのに」


「そんな事をな、こんな道の真ん中で云うのは馬鹿だろ」


そうなの?


「じ、じゃあ何処で云えばいいんですか?」


「そんな事も分かんねえのか?」


「…?」


耳元に口を寄せて


「二人きりの時に…例えばベッドの中で」


「き、恭介さん!」


「クククク…爆発すんな」


「もう!スケベ」


「クククク…お前、声がでかい」


ハッ!


何か…周りの視線が…


「クククク…ハハハ…」