再び舞い戻って来た、裕二の会社。






「行くよ。」





車から降ろされ、乱暴に私の腕をとる。




「う、うん。」








会社の人に謝りに行くのかな?大事な会議、抜けて来たことを。






でも、真っ直ぐ向かった先は、私が今、すっごく行きたくない所だった。














「椿!」


「裕二、」









そう、あの椿さんの所。








反射的に裕二の背中に隠れる。しっかり手は握ったままで。








「…梨華。こっち来い。」


「え……」







裕二に背中を押され、隣に並ぶ。





やっぱり、綺麗。








「ごめんね、梨華ちゃん」





どうしていいか分からないでいると椿さんがいきなり頭を下げてきた。