谷古宇くんとともえは
普通に最寄り駅で降りて
電車には私とごっさん
2人っきりになった。

(さっきまで2人がいたから
普通にしてられたけど
どうしてたらいいのか
わかんなくなっちゃった…
なんか緊張するし…)

1人パニクってた。


なんとか会話をしながら
電車に乗っていると
駅に到着した。

けど、やっぱり
ばいばいしたくなくて

「ち、駐輪場にチャリあるから
そこまで付き合ってくれない?」

(あー私なんて
わがままなんだろ。)

そう思いつつ、
口に出した言葉は戻らない。

また優しいごっさんは
ついてきてくれた。




私の少し前を歩くごっさん。

その後ろ姿を見て、
直感的に
<<今告らなきゃ、後悔する。>>


そう思った。


「ごっさん!」

考えるより先に体が動いていた。



「私、好きな人がいるって
言ったでしょ?
あのね、ごっさんのことが
好きなの!」


「で?」

返ってきた言葉は
そんな返事だった…

でもめげずに

「付き合ってください。」


言い切ったあとの沈黙が、
痛い。



口を開いたのはごっさん。


「ちょっと考えさせてください。」


私ははっとごっさんの顔を見た。

その顔は真剣なもので
返事は保留だったけど

この人ならちゃんと
考えてくれる

そう思った。


こうして私の人生初の
告白は終わった。