「メイコちゃーん!!ほら、ここの隅っこ汚れてるよ?掃除機かけて」

「あー!床にお茶こぼしちゃった☆ごめんねぇ?拭いてくれるかな?」

「上の戸棚にしまってある鞄なんだけどさ、とってくれない?あ、脚立は倉庫にあるよ」

「そろそろお風呂はいりたいなー?お掃除頼める?」

「……」

時給100円アップにまんまと釣られて、えんじ色のダサダサジャージを脱いだまでは、まぁ許そう。

ミニスカメイド服、ニーハイソックスに着替えたあたしに、亜紀さんはご満悦の様子でいろいろと家事を依頼してくる訳なんだけども。

なんかさ、内容…偏ってない?

「あのー、亜紀さん?」

「ん?なーに?メイコちゃん」

「先ほどから依頼される内容が、全てパンチラ狙いな気がするんですが、あたしの気のせいですかね」

「んふふ。気のせいだよ!」

ご満悦で答える亜紀さん。絶対嘘だ。だって風呂掃除をわざわざ見学に来る必要ないじゃん!

「…あんな幼児並みのパンチラ見て何が楽しんだか。アイツ、ロリコンだったっけ?」

「さぁ?さすがに僕も悪趣味だなーとは思うけどね」

悠宇くん。玲央さま。そう思うなら、お前らもいちいち観察しに来なくていいんだよ?

「可愛いなあ、メイコちゃんのパンツ。何度見ても飽きないよね」

「…あの、明日から短パン履いていいですか?」

「だーめ!そんなの履いてきたら時給100円アップなしにしちゃうよ?」

「……」

もう、何も言うまい。