―――――
「メイコちゃーん」
「……」
「メイコちゃん?機嫌直して?」
「……」
「メイコちゃーん?」
みんなで囲む夕食の席。
あたしは、亜紀さんに何度も呼びかけられるが、答える事ができないでいた。
別に、機嫌が悪いわけじゃない、どう接していいか、わかんないだけ。だってさ、あんな事態があったら、誰だってどう接していいかわからないに決まってると思うよ?
てゆーか、今まで通りに接する事ができる亜紀さんがどうかしてるんだっての。
「あ?なんかあったの?」
「ああ、亜紀兄が女連れ込んでセックスしてんの見られただけ」
口いっぱいにご飯を頬張りながら訊ねる玲央さまに、悠宇くんがしれっと答える。
「亜紀、おまえ」
葉流さんがいっそう低いトーンで言う。なんとなくわかってきた。葉流さん怒ると声がいっそう低くなるんだわ。
「だっーてえ、まさかこんなに早く帰ってくると思わなかったしぃ」
いや、そういう問題じゃない気がするんだけど…。
「こいつがこの家に住み始めた以上、今後、女は禁止」
葉流さんが、怒っている。ああ、よかった。ここに多少不思議系だけど、まともな感覚の人がいて。
「だったら言わせてもらうけどさ!!」
亜紀さんがバン、とダイニングテーブルを叩きながら立ち上がる。
「は?え?な、何ですか…」
思いがけずに矛先が向いて、驚いて聞き返すあたし。今日のあれは、不可抗力だと思いますけど…!
「今着てるそれ、何?」
え?
てっきりさっきお風呂でのナニをデバガメしてしまったことを言われるのかと思ったのに。指をさされて、自分の着ている服を見やる。
「何、って、割烹着ですが?」
そう。
あたしは梶原家にいるときから、家事炊事をするときは、いつも割烹着。だって、制服の上から着ることが多かったし、エプロンより汚れにくいし、楽なんだもん。
これが、何か問題でも?
「メイコちゃーん」
「……」
「メイコちゃん?機嫌直して?」
「……」
「メイコちゃーん?」
みんなで囲む夕食の席。
あたしは、亜紀さんに何度も呼びかけられるが、答える事ができないでいた。
別に、機嫌が悪いわけじゃない、どう接していいか、わかんないだけ。だってさ、あんな事態があったら、誰だってどう接していいかわからないに決まってると思うよ?
てゆーか、今まで通りに接する事ができる亜紀さんがどうかしてるんだっての。
「あ?なんかあったの?」
「ああ、亜紀兄が女連れ込んでセックスしてんの見られただけ」
口いっぱいにご飯を頬張りながら訊ねる玲央さまに、悠宇くんがしれっと答える。
「亜紀、おまえ」
葉流さんがいっそう低いトーンで言う。なんとなくわかってきた。葉流さん怒ると声がいっそう低くなるんだわ。
「だっーてえ、まさかこんなに早く帰ってくると思わなかったしぃ」
いや、そういう問題じゃない気がするんだけど…。
「こいつがこの家に住み始めた以上、今後、女は禁止」
葉流さんが、怒っている。ああ、よかった。ここに多少不思議系だけど、まともな感覚の人がいて。
「だったら言わせてもらうけどさ!!」
亜紀さんがバン、とダイニングテーブルを叩きながら立ち上がる。
「は?え?な、何ですか…」
思いがけずに矛先が向いて、驚いて聞き返すあたし。今日のあれは、不可抗力だと思いますけど…!
「今着てるそれ、何?」
え?
てっきりさっきお風呂でのナニをデバガメしてしまったことを言われるのかと思ったのに。指をさされて、自分の着ている服を見やる。
「何、って、割烹着ですが?」
そう。
あたしは梶原家にいるときから、家事炊事をするときは、いつも割烹着。だって、制服の上から着ることが多かったし、エプロンより汚れにくいし、楽なんだもん。
これが、何か問題でも?