いや…あたしは大丈夫だけど…


「君、大丈夫?ごめんね?」

後輩君に痛くない方の手をさしだした。

「あ、はい…すいません」

彼は申し訳なさそうに手を重ね合わせ

とりあえずの力で立たせたが痛そうだ。


自分の痛みもまた少しずつ

ズキズキし始めた。

「保健室いく?」

彩が心配そうに私達に言う。

「うん…。」


近くにある時計に目をやった。

あと2分くらいで次の授業がはじまる。


「…でもあと少しで授業始まっちゃうし

 わたしが彼つれてそのまま保健室行くから

 彩は先授業いってて。」

「うん…わかった…」

彩は心配そうにこちらをみながら

理科室へと向かった。

2人きりになった…