彼女…いんじゃんか。
気にする必要…ないけどさ…。

「倉科?」

「あ、楓夏」

ボールの入った籠を軽々持ちあげている
近藤楓夏(ふうか)が俺の横を通る時
ついでにって感じで話しかけてきた。

実は楓夏とは幼なじみでもある。
誰にも言ってないけど。

「そういえばこの間部活の先輩から
 
 お前の事聞かれたぞー」

「へー」

「モテモテだな~お前昔から」

「いやいやー男まさりな楓夏には負けますよー」

楓夏をいじるのも楽しい。