「相太ぁん♪」
「…きしょい」
「今日はみてないでちゅねーあの人」
ダチの指さすほう。それはいつもの3階のあの教室。
「しらねーよ」
知らねえとかいう前に俺も気づいてたし。
朝休み俺が準備してた時もいつもなら見ている先輩が
見ていないということ。
あの友達の人はこっちを見ていたけど。
「今日は調子悪いねぇーそうたきゅん」
そう、本当に今日は調子が悪かった。
得意のリフティングも何度失敗してコロコロ転がったボールを拾いに行ったことか。
「…んだよ」
「またぁ~そうたきゅん~。今日何度め~」
「うっせぇ」
校舎側に転がっていったボールをダラダラと走って取りに行った。
今日は猛暑続きだった。
暑くて余計にイライラしてその分モヤモヤする。
俺なんかしたかなぁ…って。