「あれ彼女なんだ」

「え?」

「あのね、こないださ2人でいるところみたんだけどさ、

 いつも校庭でサッカーしてる時とは全然違うなって思った。

 冷淡ぽかったっていうか…」


「彩もそう思う?」


やっぱり。他からみてもそう思うんだ。

何だかあたしと話してる時とは違う感じがした。

冷静な感じで。「かわいい♪」だなんて

ペラペラと言わなさそうな…。


「理恵…」

「な、なに…」

彩が耳元まで顔を近づけてきて一言、

「奪っちゃえ」

そういいガハガハ笑いながら自分の席に戻って行った。