「そうだよ、早く帰りなよ。」

一人にさせて…

でも、次に相太君から発せられたのは意外な言葉だった。

「ごめん」

「え?」

「俺、先輩に用事があるから。

 一人で先帰ってて。」

「う・・・・うん」

そういい“七海ちゃん”って子は
涙ながらスクバを両腕で抱え走っていった。


「…いいの」

「何がですか?」

笑顔で返す相太君

「彼女…可哀そうじゃん」

「いいんです」

「っていうか…」

「はい?」

「何か…」


何か…

いつもの相太君ってあんな感じなの?



あんなに冷たくて、冷静な感じだっけ…