ん?何か、口パクで言ってる…?

でも少し遠くてはっきりとみえない。


キョ…ウ、今日?

ア…ノ…バ…

「こら!花沢!」

「は、はい!」

「外ばっかみて何してるんだ!

 集中しなさい!集中!」

「は、はぃぃぃ…」

さすがの先生でもキレた。

でもやめない。

もう一度さりげなく相太君の方へと目線を
うつす。

次ははっきりと読みとれた気がした。

“今日、あの場所で待ってる”

あの場所…ってあの場所?


何時という指定がなかったから
とりあえず全ての休み時間待ってみた。

でも相太君が休み時間に現れることは
なかった。