無言が続いた。

何か話さなくちゃな、と思った俺は

とりあえず
知ってることでも
話してみようかと思った。

「あの、先輩…」

「あ、へ?」

変な声で返答されたため少し困った。

そして先輩が「あ…」という顔で覗いてきた。

でもその顔も綺麗だった。


ダチの言ってた

“七海に似てる”っていうのが

なんだかわかる気がする。

優しい目とか

小さい顔とか…

何より……声が。

人を包みこむような高い声が。


「…えぇっと、あの3-Aですよね?」

俺はとりあえず知っている情報を

いってみた。