「うへっ!?」

万丸な目がもっとおっきくなった。

相太の頬がみるみる赤くなっていく。

「あれ?相太ちゃん顔真っ赤でちゅよー」

あははと笑うと「うるせぇー!」って言って顔を伏せてしまった。

幸せだなあ、自分。

「あ・・・」

窓の外には4日ぶりの雪が降っている。

声と同時に相太が顔を起こし窓の外をみる。

「綺麗だな」

「だね」

シンシンと降る雪をずっと見ていると卒業という日が近づいている実感がわいてくる。


「ねえ、先輩」

優しい相太の声が響く。

「何?」

「絶対、浮気しないでね」

「へ?」

「俺、独占意欲めっちゃ強いんだからね」

いつもの相太じゃないみたいに顔が真っ赤だ。