ヒュー…ドンッ!
窓の外から「今日のお祭りは開催しますよー」というお知らせ用の花火が鳴っている。
その音で嫌々ベットから起きあがった。
「くっそ…まだ寝れたし」
小言をブツブツといいながら窓の外に目をやった。
隣の楓夏の部屋のカーテンは10時だと言うのに珍しく閉まっていた。
携帯を手に取りトコトコと階段を駆け降りる。
「はよー」
勢いよくリビングの戸をあけると味噌汁の匂いがリビング中に充満している。
「あ、バカ相太!いま何時だと思ってるのよ!」
「はいはい」
「あ、こら‼相太!」
冷蔵庫からペットボトルを取り出して母親の小言を無視しリビングからでた。
「あちぃ…」
7月の最終日。暑さは絶頂。
額から運動したわけでもないのに汗が流れ落ちる。