「理恵…」

「あ、彩ごめん。先に帰ってて…」

「わかっ…た」


彩先輩は心配そうにこっちを見ていたが

大丈夫と確信したのか

スタスタと校門を出て行った。



「…先輩ここじゃあれなんで」

と、裏庭の方を指差すとコクッと先輩の首が縦に動いた。




グッと先輩の腕を引っ張って

裏庭まで連れて来る間

胸がいっぱい、いっぱいだった。



-----んで無視すんだよ。


-----okするのか…


そんな事ばっかがいっぱいで、いっぱいで


いっぱいで…


俺ってこんな奴だった?


あたりは木ばっかりの裏庭に着いた。