------いた。
青い目はどこか不思議な感じを漂わせている。
「あ、先輩だっ」
隣の楓夏が入場してきた列にペコッと礼をしたのがわかった。
相手は、花沢先輩。
その先輩の目線は俺の後ろから俺に移された。
「…っ」
でも目が合った瞬間あからさまにそらされた。
前にもあったけど、
好きって自覚してからあからさまに避けられると本気で辛い。
「相太…」
ポツリと楓夏がつぶやいた。
「へへっ。無視…された。ゴホゴホッ」
きっと楓夏は気づいているだろう。
全然気持ちのこもっていない笑顔を楓夏に向けると
楓夏は「きにすんな」といい前を向いてしまった。