木内君が黙り込み
私の立っている一段下に腰を下ろした


「…木内君?」

恐る恐る声をかけてみた。


返答がない。

「木内君…、用…は?」

「あのさ…」

「うん…」

「来週夏祭りあるの知ってる?」

「へっ!?」

な、夏祭り…

知ってるっちゃ知ってるけど…

「知ってるけど…」

「その…斎藤と行く?」

「彩?」

「うんっ」

その話は最近彩とした。

が、彩は家族で旅行に行く予定になっていると言っていた。


「いかないと思うよ」