ここ一週間そんな事の繰り返しだ。
「あいつもしつこいよな」
後ろからポツリそうつぶやく声がした。
「…しつこいっていうか…」
「彼女いるんだろ、あいつ」
「…うん」
「花沢に纏わりつきすぎ。」
…違うよ、それは私だよ。って言えない。
もう、相太君を見ても目が合うことはなかった。
わたしに背を向けながらリフティングをしている。
ピョンピョンと髪の毛が跳ねるたびに胸がキュンとしてそれを抑えようと必死に目をそらす。
「きりーつ、礼」
号令がかかったと同時にわたしは木内君の後を追い教室を出た。
「・・・」
「・・・」
お互い無言で歩く。