「ご、ごめ…」

「な~んてな。」

「は?」

「俺、男ですよ?んなの全然痛くないから。

 でも、…………」


不意に両手首を後輩君の片手でつかまれ

壁に押し付けられ

背中を強打した。

「いたた…」

それよりなにより

身動きが取れない。

「俺男ですよ?こんな顔だけど。」

かわいらしい顔をしているのに

考えられないほどの力が

加えられていて全く動かない。


片手なのに両手でも勝てないほど

力が強い。


「先輩、本当かわいいですね」

「な、何言ってるの!?は、離して!」

「離さない。」

「やだっ…!」

精一杯の力で振りほどこうとしたが

やっぱり無理だった。