校門をくぐるとそこは大勢の人びとでにぎわっていた。




みんな今日から始まる高校生活に胸を弾ませているのだろう。




アタシと大介は、人びとの群衆を掻き分けるようにしてクラス表が貼ってある体育館へと向かった。




体育館へ行く途中、人にぶつかってコケたアタシを大介は目を細めて爆笑していた。




「うぜー!!」



と思ったが、最後は




「ホラ」




と、言ってアタシの手をつかんでくれたのには少しドキッとした。