「ここ、すごくキレイでしょ?」
「………………。」
シカト。
でも、いいんだ。
なぜか、そう思えた。
「私も、つらくなったら、いつもココに
 来る。この青く澄んだ空が悩んでいるこ
 とも、吸いとってくれそうだから。」
「-----だから、さっき空見てたのか。」
「へっ!?」
まさか返事が返ってくると思わなかった。
…それに、空見ていたことも知っている。
頭がついていかない。
「空は1日として同じことはない。同じ
 ように見える空も、よく見ると全然違う
 …だから、こうして、いつも空を見る」
北山くんは、柔らかい笑顔で空を見ている
…そんな北山くんを見ていたら
ふいに、さっきのことを聞きたくなった。