「俺の好きな人はね、今俺の目の前にいる人だよ」


 へぇ、目の前…………。

 とりあえず振り返ってみる。

 別に誰がいる訳でもない。
 何せ放課後ですからね。


「誰も居ませんが?」
「萩野ってホント……」
「はい?」