二階と三階の間の踊り場に、三階からふってくるのはさっきよりも少しだけ優しい声。

 何覗いてんですか。
 てかこれでもアンタのにやけた顔よりはマシだと思うんですけど。
 思いはしても言葉にはせず、何か言い出しそうなアイツをじっとみつめて言葉を待った。


「やっと来た」
「殴られるために待ってるなんて、とんだおバカさんだよね」
「バカなんですー」


 軽く階段を駆け上がり、勢いそのままにグーパンチ。