「よぉっ、おーぎの」


 語尾に音符マークが付くほど楽しそうに、
 声変する前の少し高めの声が上からふってくる。


 くるりと私は振り返り叫び返す。


「はぎのだからっ。はーぎーのー、いい加減覚えろぼけぇい!」


 三階の窓辺から覗くアイツに向かって、
 女子とは思えない暴言を吐くが

 そんなの二年目に入った今はもう全く気にならない。