別に会話の内容は何でも良かったのだ、ただ時間が潰せたら。


 この日、純くんの優しさに私は触れたのだった。

 けど、純くんを地べたに座らせてしまった罪は軽くは無いな……。






「……純くん!」

「なに?」

「このこと、誰にも内緒にしてね」


 そういって、彼の腕に私は腕を絡ませた。
 表情は少し歪むけれど、離せとは言わない。
 振りほどこうというしぐさもない。

 この幸せはきっと、いつも手に入るものじゃないから。
 まだまだ、お傍に置いてくださいね。

 寂しがりやで、
 少し意地っ張りで、
 地獄耳なうさぎさん。